ノートパソコンの起動や、アプリケーションの動作が重たいと感じることがないでしょうか。
その原因の一つとして、ハードディスクのアクセスが遅いという問題があります。
その問題を解決するために、ノートパソコンのハードディスクをSSDに交換しましょう。
私のノートパソコンは、Dynabook T75/CG(2017年春モデル)です。
CPUスペックは良いのに、Windowsの起動は遅い。さらに、アプリケーションの動作も重たい!
タスクマネージャーで確認すると、以下のようにディスクアクセスが100%を振り切ったままでした。

やはり、ハードディスクのアクセスが遅いのが、原因のようでした。
そこで、思い切ってHDDをSSDに交換したところ、おどろくほど快適に使えるようになりました。
この記事では、HDD→SSDへの交換手順を紹介します。
SSDへの交換を検討している方の参考になれば幸いです。
HDD→SSDへの交換では、大事なデータが消えたり、最悪パソコンを壊してしまう恐れがあるので、自己責任でお願いします。
もくじ
HDD→SSDへの交換手順

私が行った、HDD→SSDへの交換手順は以下のとおりです。
- ハードディスクが外せるか確認
- SSDを購入
- SSD初期化とクローンを作成
- HDD→SSD交換
- 起動
HDD→SSDへの交換は、面倒な印象がありましたが、この5ステップで交換できました。
クルーシャル社製のSSDへの交換手順となります。
以下に詳しく説明します。
ハードディスクが外せるか確認
ハードディスクを、取る出すことができないと交換できません。
先ずは、ハードディスクが外せるか、確認しましょう。
「Dynabook T75/CG」のハードディスクの取り出し方は、以下のとおりです。
下図のように、パソコンの裏面のネジをすべて外す必要があります。
ネジは赤、青、黄の3種類あるので、元に戻す際に間違えないように注意してください。

最初に、黄色のネジを外してフタを開けます。
すると、フタの中にもネジがありますので、これも外します。

裏のカバーを外すと、以下のようになります。
ハードディスクの横の、以下の赤枠の2つのネジを外します。

すると、以下のように、ハードディスクを取り外すことができることが、確認できました。

ハードディスクを元に戻し、裏のカバーをかぶせて、いったん元に戻します。
SSDを購入
ハードディスクが取り外せることが確認できたら、SSDを購入しましょう。
SSD交換に必要なものは以下の2つです。
- SSDそのもの
- HDD/SSDケース
SSDの容量の選び方
では、購入するSSDの容量は、どのように決めれば良いのでしょうか。
SSDを選ぶ方法は、以下の2つあります。それぞれのメリットとデメリットは以下のとおり。
ハードディスクの総容量と同じものを選ぶ
- メリット:元ハードディスクからの複製作業が失敗しにくい
- デメリット:SSD購入費用が高い
現在のハードディスクの使用容量から算出した容量に近い容量のSSDを選ぶ
- メリット:SSDの購入費用を抑えることができる
- デメリット:元ハードディスクからの複製作業に失敗することがある
容量の確認方法は、以下のとおりです。
ハードディスクの総容量を確認する。
これは、ノートパソコンを購入する際に、ハードディスク容量は把握していると思いますので、その容量となります。
容量を覚えていない方は、「ディスクの管理」を開いて、以下の赤枠の容量を確認してください。

ハードディスクの使用容量を確認する
エクスプローラーを起動し、「Cドライブのプロパティ」を開きます。
そして、使用容量を確認してください。(以下の赤枠)
私のPCは、ハードディスクにCドライブしかありませんが、あなたのパソコンのハードディスクに、Dドライブも存在する場合は、Dドライブも同じように調べてください。

上記で確認した容量に、今後必要な容量を足しましょう。
例えば、上記の例だと、279GB(使用領域)+100GB(今後確保したい空き容量)=379GB以上の容量を選んでください。
私が購入したSSDは以下のものです。
私は、クローン作成に失敗したくなかったため、ハードディスクの総容量と同じものにしました。
HDD/SSDケースは、以下のものを購入しました。
SSD交換の前準備作業
SSDへ交換する際、「SSDの初期化」、「クローンの作成」をすることになりますが、その作業には時間がかかります。
その際にパソコンがスリーブしたり、電源が切れたりしないようにする必要があります。
そのため以下のように「電源とスリーブ」を、すべて「なし」に変更してください。

SSD初期化とクローンを作成
SSDを購入したら、先ずは初期化です。
SSDの初期化
SSDを「HDD/SSDケース」に入れます。

「HDD/SSDケース」をパソコンのUSB端子に接続します。USB3.0に対応した端子の方がおすすめです。

「ディスクの管理」を開きます。
すると以下のように、「ディスクの初期化」ウィンドウが開きますが、「キャンセル」をクリックして、ウィンドウを閉じてください。

「ディスクの管理」で、「ディスク0のプロパティ」を開きます。
その後、以下のようにパーティションのスタイルを確認します。
以下の例だと(GPT)です。
その後、「OK」を押下してウィンドウを閉じます。

「ディスクの管理」で「ディスク1の初期化」を行います。以下のように右クリックして、「ディスクの初期化」を選択すれば良いです。
「ディスクの初期化ウィンドウ」が開きますので、「選択したディスクに次のパーティションスタイルを使用する」に先ほど確認したパーティションのスタイルを選択します。
以下の例だと(GPT)です。

「OK」を押下します。すると「ディスクの管理」画面が以下のようになります。

その後、下図の「未割り当て」のところを、右クリックして、「新しいシンプルボリューム」を押下します。

すると以下のように「新しいシンプルボリュームウィザード」が開きます。

「次へ」を押下します。

そのままで「次へ」を押下します。
以下のようにドライブに割り当てるドライブ文字が表示されます。

そのままで「次へ」を押下します。

以下の「完了」を押下します。

すると、以下のようにフォーマットが始まります。

しばらくするとフォーマットが完了します。

これでEドライブがパソコンで認識できるようになりました。
「ディスクの管理」画面を閉じます。
HDDの中身をSSDに移す(クローンを作成)
では、次にクローンを作成します。
クルーシャル社がこちらのページで配布している「Acronis True Image for Crucial」を入手します。

「Acronis True Image for Crucial」をインストールします。

インストールが完了したら「Acronis True Image for Crucialを起動します。(上記の「アプリケーションを開始」を押下)
「Acronis True Image for Crucialを起動後、クルーシャル社製のSSDが接続されていないと、以下のように「続行」ボタンが押せない状態になります。

クルーシャル社製のSSDを接続すると下図のように「続行」ボタンが有効になりますので、「続行」を押下します。

しばらくすると「使用許諾」の画面が表示されます
全部読んで「同意する」にチェックしてOKを押下します。

すると以下の画面になります。

「クローン作成ウィザードを開始」を押下すると、以下のように「ディスクのクローン作成ウィザード」が表示されます。

「自動(推奨)」を選択して「次へ」を押下します。

「ソースディスク」にディスク1を選択して、「次へ」を押下すると以下のように、実行中のダイアログが表示されます。

この表示が、しばらく表示されます。(私の場合は、30分くらい待ちました)
しばらくすると、以下の画面に変わります。

「ターゲットディスク」にディスク2を選択して、「次へ」を押下します。
ソースディスクとターゲットディスクを間違えないように注意してください。
「次へ」を押下すると以下の確認ダイアログが表示されます。

内容を良く確認して「OK」を押下すると、以下のように、実行中のダイアログが表示されます。

この表示が、しばらく表示されます。(私の場合は、30分くらい待ちました)
しばらくすると実行中ダイアログが消えるので、「次へ」を押下します。
※ またまた、実行中ダイアログがしばらく表示されます。(私の場合は、10分くらい)
しばらくすると以下の画面になるので、このまま「次へ」を押下します。

※ また、また、また、実行中ダイアログがしばらく表示されます。
(私の場合は10分くらい。正直うざいです)
この作業、うざいのですが、この作業を乗り越えると、快適な作業環境が手に入りますので、がんばって作業を続けましょう。

しばらくすると上記の画面になるので、このまま「実行」を押下します。
その後、以下のようにクローン作成が始まります。

2時間くらいで完了しました。

HDD→SSD交換
クローン作成が終わったら、HDDをSSDに交換します。
交換方法は、この記事の「ハードディスクが外せるか確認」を参照して交換してください。
起動
SSDへ交換が終わったらパソコンの電源を入れます。
無事、Windowsが起動すれば交換は完了です。
Windowsの起動時間が約10分→1分へ短縮できました。
SSD交換後の後処理
SSDへ交換後、以下の処理をして、交換作業は完了です。
- クローン作成ソフトアンインストール
- 「電源とスリーブ」を元に戻す
おまけ
元のHDDは、外付けHDDとして活用できます。
この記事で購入した「HDD/SSDケース」に取り出したHDDを入れ、パソコンのUSBポートに接続すれば外付けHDDとして活用できます。
SSDの初期化と同じ要領で、HDDを初期化することで、外付けHDDとして活用できます。
これで、私のパソコンのディスク容量は今までの2倍となりました。
まとめ
クローンの作成に半日以上かかりましたが、HDD→SSDへの交換は、この記事の手順を行うことで簡単に交換できました。
SSDに交換することで、Windowsの起動時間は1/10くらいに短縮されましたし、アプリの起動も早くなり、ストレスなく作業ができるようになりました。
ぜひ、この記事を参考にあなたもSSDに交換を検討してください。
最後に今回、私が購入したSSDとHDD/SSDケースを紹介します。